教材サポート

もっと数学の世界

時事ニュース・ダイジェスト

月刊最新時事問題

英語朗読コンテスト

過去の移行措置関連

もっと数学の世界

数学や算数の学習を,単に問題を解くだけでなく,もっと楽しく深く触れていただけるのに役立つ事柄を用意しました。

 

第20回・油分け算

日本に数学が伝わったのは,飛鳥・奈良時代に中国からといわれています。この時期は,一部の役人の人達が学ぶものでした。室町時代になると,そろばんが伝わったり,商人などの計算をすることが生活の一部になる人達も出てきましたが,学問としての数学は発達しませんでした。

数学が学問として広がり,多くの人が数学を学びだしたのは江戸時代になってからです。

江戸時代になると,普通の人々も商売や生活をするための計算力・学力が必要になってきて,寺子屋などで勉強をするようになりました。人々の教育や学問に対する関心も高まり,数学を教えたり学んだり研究したりする人々が生まれ,学問としての数学も発達していったのです。

この時代は,一部の国を除き,外国との交易がありませんでしたので,数学も日本独自に発達していくことになります。(後に,外国から伝わる数学を「洋算」,それに対して日本の数学を「和算」と呼ぶことになります。)

この時代の数学として興味深いのは,生活に密着した題材を使った問題が多く作られ,人々の娯楽としての一面もあったことです。(「つるかめ算」や「旅人算」などもこの時代に生まれた問題です。)

「和算」の中でも,難しい計算が必要でなく,パズルのようでとても楽しい,油分け算をみてみましょう。

1斗桶(とおけ)の中に油が1斗(1斗=10升(しょう))入っています。この油を7升枡(ます)と3升枡を使って,5升と5升に分けなさい。
※1升は約1.8ℓ

いきなりでは,ちょっと大変ですので,簡単な例題を見てみましょう。

5ℓの水が入った水そうと,3ℓと2ℓの水が入る容器があります。この2つの容器を使って水を1ℓと4ℓに分けてみましょう。

3ℓの容器に水を満たす。        2ℓの容器に水を分ける。        水そうにもどす。

油分け算のルールは,枡(容器)は目盛りがなく,その容積を満たしたときだけ容量がわかるということです。
では,以上のことから問題を解いてみましょう。

この状態を(10,0,0)と表します。

3升の枡に油を満たす(7,0,3)

7升の枡に移す(7,3,0)

再び3升の枡に油を満たす(4,3,3)

7升の枡に移す。このときmアキは1升分しかないので、(1,2,7)となる

桶に7升の油を移す(8,0,2)

7升の枡に移す(8,2,0)

3升の枡に油を満たす(5,2,3)

(5,5,0)できあがり!!


おまけ

ここで,油分け算のルールからはちょっと外れて,7升枡と3升枡がともに“直方体”の容器だったとします。すると,下のような工夫をすれば5升と5升に分けられます。

★水面が頂点を通る長方形になるように傾けて入れると2分の1入る →
7升÷2=3.5 升
3升÷2=1.5 升
これらを合わせれば, 3.5 升+1.5 升=5 升

直方体ならではの工夫ですね!

 

ちなみに,このような利用の仕方もあります。(覚えておくと,いつか役に立つかもしれません・・・)

★水面が頂点を通る三角形になるように傾けて入れると6分の1入る →
(三角すいの形に水が入る。上の2 分の1入る入れ方のさらに3 分の1 になる)

問題をダウンロード

ページをPDFでダウンロードできます。授業のサポートにご利用ください。

※問題をダウンロードするには、会員登録が必要です。

会員登録はこちらから。

すでに会員登録をしているかたは、こちらからログインしてください。

ダウンロード