教育ニュース

連載記事

受験情報

連載記事

さまざまな視点から、塾の元気を応援するメッセージ・情報などをお伝えしていきます。専門家によるコラムも満載です。

 

苦手なことがあってもやり方を工夫すれば乗り越えられる! 最終回:息子たちの将来を思い“鬼軍曹”となって伝え続ける

息子たちの将来を思い“鬼軍曹”となって伝え続ける

 ただ、口で言っているだけでは不十分で、身体を動かすことも重要です。我が家では、初めて何かをする時はたいてい私が横に立って号令をかけています。たとえば、次男が転校して家を出る時間が変わった時には「はい、時計を見る!あと10分で歯磨き!」「10分経過!はい、洗面所!」と追い立て、「歯ブラシを持つ!砂時計をひっくり返して歯を磨く!」とやりました。夫は「言えば分かる」と考えているようですが、私は、身体を動かすことも大切だと言い張っています。一度そうしたからといって翌日からできるようにはなりませんけれど、やったことがあるのとないのとでは違いますし、「10分刻みで動くってこういうことか」とか、「起きてから50分で学校に行くってこういうことか」という感覚が残るので、時には“鬼軍曹”になっています(笑)。

 息子たちはすべて納得し、受け入れているわけではありません。でも、親の言葉は遺言みたいなもの。自分一人になった時に、その人の耳にどのような言葉が聞こえるかが人生を決めると思うのです。どんな言葉を聞いて育ったか、その言葉がその人を追い込んでしまうのか、甘やかしてしまうのか、励ますのか……いつどんな言葉が息子たちの耳に再生されるかは分かりませんが、何かの場面で思い出すことがあるのではないかと細い希望をつないで、毎日ウンザリしながらも、言い続けています。

 家庭に限らず、教育のお仕事でも、それがどういう成果をあげるのかは、その場では分かりません。でも、何も聞かずに過ごした30年と、うるさいなあと思いつつも耳にした30年は違うはず。だから私は、これからも息子たちに「時間は大事!」と伝えていこうと思っています。

小島慶子

小島慶子

1995年、TBSに入社。アナウンサーとしてテレビ・ラジオに出演。
1999年に第36回ギャラクシー賞DJパーソナリティー部門を受賞。
2010年6月、TBSを退社。以降、タレント、エッセイストとして活躍。

近著に『屈折万歳!』(岩波書店刊)
「どこにも居場所がない」「自分のことを好きになれない…」と悩む10代は多い。著者もまた人との距離をつかめず、親との関係もうまくいかず、学校でも就職したテレビ局でも空回りしては落ち込む日々を送っていた。そんな自らの屈折体験をふまえ、「いろいろあるけど人生はそう捨てたもんじゃないよ」と悩める10代の子どもたちへの応援本。